はじめに
「塾なしで早慶に受かるのって現実的に可能なの?」
そんな疑問を持つ人も多いと思いますが、結論から言うと、独学でも早慶合格は十分に可能です。
実際に私は、宅浪+完全独学という環境で慶應義塾大学商学部合格しました。
もちろん、簡単な道のりではありませんでした。独学には、
- 勉強の計画を自分で立てる力
- 自分に合った教材を見極める力
- 継続してやり抜く意志力
この3つが特に重要です。
でも裏を返せば、これらをしっかり押さえられれば、塾に通わずとも早慶に合格する実力は身につきます。
この記事では、実体験に基づいて以下の点を詳しく解説していきます。
- 独学で早慶を目指す上で意識すべきこと
- 実際に使った英語と数学の参考書とその使い方
- モチベーション維持やスケジュール管理のコツ
「塾に行かないと無理だ」と思っている人にこそ、読んでほしい内容になっています。
この記事でわかること
この記事では、実際に私が宅浪で早慶に合格するまでにやったことをもとに、
- 独学で意識すべき考え方
- 実際に使った参考書とその使い方
- モチベーション維持とスケジュール管理
などを、詳しく紹介していきます。
まず、独学のメリットと注意点
塾に行かずに独学で勉強する最大のメリットは、自由度の高さです。
- 自分に合ったペースで勉強できる
- 苦手分野を重点的にやれる
- 費用がほとんどかからない(=親に負担をかけない)
その一方で、以下のような点には注意が必要です。
- 全体のスケジュール管理が甘くなりがち
- 正しい教材を自分で調べて選ぶ必要がある
- 勉強の方向性を自分で判断しないといけない
これらを意識できていれば、独学でも全然OKです。
通年で使用した英語参考書
① 鉄壁(鉄緑会東大英単語熟語 鉄壁)
語彙力の土台を築くために、1年間通して繰り返し使用しました。
テーマごとに単語がまとまっていて、背景知識の補強にもなります。また、慶商の入試問題は単語を派生形にして答える問題が出題されるので派生語が豊富に載っており見やすいレイアウトの鉄壁はほかの単語帳と比べても特におすすめです。
使い方:
- 1日2セクションを目安に進める(慣れてくると一日10セクション回せるようになる)
- 20周以上回転
- 英文内で意味を確認して定着を図る
② 解体英熟語
慶應の長文問題でも文法問題でも熟語の理解が問われる場面が多いため、鉄壁と並行して使用。
使い方:
- 毎日100個ずつ暗記
- 週単位で復習し、定着させる
③ パス単 準1級
語彙をさらに広げるために使いました。社会系・ビジネス系の語彙が多く、慶應の出題傾向とマッチしていると思いますが時間がない人には必須ではないと思います。実際にこの単語帳に乗っている単語が難単語推測で出題されることがあったので個人的には重宝していました。最近はパス単の改定に伴い収録単語のレベルが下がってしまったので代わりに『出る順最短合格!英検準一級単熟語EX』を使用してもよいでしょう。あと慶文は英検スコア2500以上で英語試験免除らしいので需要は高まっていま。
④ 早慶の過去問(7月以降)
夏に一度過去問を解くことを強くお勧めします。理由はゴールが見えないと試験で出ないところを勉強してしまい無駄が生まれてしまうからです。
読解スピードや設問傾向の把握が目的で、最初は時間無制限で丁寧に解きました。10月くらいから過去問演習を本格的にやり始め、商学部は15年、文学部は10年分解きました。
4〜6月:基礎固め期
① 英文法ポラリス1〜3
文法はポラリスで体系的に整理。1から順にステップアップ。
使い方:
- 1→2→3の順に各5周
- 間違えた問題だけをピックアップして繰り返す
② 英文解釈の技術100
構文理解の強化。精読力の土台を作るのに非常に役立ちました。
③ Rules 3(英語長文問題集)
精読力を高める目的で導入。「技術100」との併用で読解力が一気に上がりました。長文問題集なら何でもよい気がしますがこの参考書のおすすめな点は解答の根拠がしっかりかいており、再現可能な読解能力を養うことができる点です。
7〜8月:実戦強化期
① 速読英単語 上級編
語彙+速読の同時トレーニングが可能な教材。読解スピードを意識しながら読解練習。音声が無料で就てくるのでシャドーイングを朝に毎日30分続けていました。
②全解説頻出英文法・語法問題1000
慶應が出題する英文法のレベルの問題を演習することができる参考書です。私はこれを20周くらいしました。
③ Rules 4
Rules 3の続編。論理的読解・正確な構文把握の訓練に役立ちました。
④ポレポレ英文読解プロセス50
難解構文の読み解き練習に特化した教材。短いが難しい英文を丁寧に読む力を養成できました。私は、この参考書を高2の冬に使っており、浪人期の7月から再び使い始めました。今でも覚えていますがこの参考書を一周して迎えた河合の記述も模試で初めて英語の偏差値が70を超えました。丁寧につかえば必ず成績が上がると実体験をもってお勧めできる一冊です!
10月以降:総仕上げ期
① やっておきたい英語長文1000
本番を意識した長文演習。ボリュームのある実戦型問題で最終チェックに最適。最近は改定されて音声もついてくるのでより復習しやすくなっています。
② 英文読解 透視図
慶應文学部も受験したので英文和訳対策に使いました。さらに英語を得点源にしたい人におすすめです。この参考書を使用して英語の文構造を一瞬でとれるようになったおかげで慶商の入試本番では八割とることができ、慶應文学部も合格することができました。
使用した数学の参考書
僕が慶應合格のためにやったことはただ「フォーカスゴールド1冊をやり込む」だけです。
私は慶應商学部A方式で数学を選択しましたが、使用した数学の参考書はフォーカスゴールド(数ⅠAⅡB)1冊のみです。
A方式では、標準〜やや応用レベルの問題が中心に出題されるため、網羅系の参考書を完璧に仕上げることで十分に対応可能です。フォーカスゴールドはその名の通り、基礎から応用までしっかり載っているので「この一冊をどれだけやり込めるか」がポイントになります。
フォーカスゴールドの使い方
- 1周目は基礎〜標準問題を中心に丁寧に解く
- 2〜3周目からは応用問題・章末問題にも挑戦
- 解説を読み込んで「解き方の型」を覚える
- 同じ問題は5回以上解き直す
慶商の入試では計算力・解法パターンの引き出しが問われるため、フォーカスゴールドに載っているような問題を「迷いなく解ける状態」に仕上げることが最も効率的でした。
もちろん以下に紹介する参考書で勉強してもいいと思います。
青チャート(チャート式数学)
青チャートは、網羅系の中でも特に多くの受験生に愛用されている問題集です。問題数が非常に豊富で、基礎から応用まで幅広くカバー。解説も丁寧で、独学でも理解しやすいのが魅力です。問題のバリエーションが豊富なので、幅広く演習したい人におすすめです。フォーカスゴールドと大差ないです。
問題精講シリーズ(駿台文庫)
問題精講は、難関大学の入試問題を厳選してまとめた問題集で、やや実戦的な演習に適しています。網羅系参考書ほど基礎からじっくりではなく、実際の入試問題に近い問題が多いため、基礎固めができている人がさらに実力を伸ばすのに役立ちます。問題のレベルは高めですが、解説がしっかりしているので、難問対策としておすすめです。
一対一対応の演習
このシリーズは単元別に問題が構成されており、苦手分野の克服や基礎から応用まで段階的に力をつけることができます。特に、計算問題や証明問題の練習に適していて、基礎をしっかり押さえたい受験生に人気です。単元ごとにじっくり演習できるので、苦手分野が明確な人におすすめの参考書です。継承では微積分や確率が頻出なので時間がある受験生はその範囲だけこの問題集で演習をしてもよいでしょう。
モチベーションの保ち方
宅浪や独学での受験勉強は、とにかく孤独との戦いです。
周りに一緒に頑張る友人もいなければ、誰かがスケジュールを管理してくれるわけでもありません。
だからこそ、モチベーションの維持が最重要課題になります。
実際に私も何度も不安になりましたが、いくつかの工夫で自分を立て直していました。
① スタディプラスで「見える化」&仲間をつくる
私は毎日、Studyplus(スタディプラス)を使って勉強時間や学習内容を記録していました。
- 勉強時間を可視化することで「今日はこれだけ頑張った」という達成感が得られる
- 同じように独学で頑張っている受験生をフォローして、コメントやいいねで励まし合える
- 「今日は少ないな」「あの人も頑張ってるな」といった小さな刺激になる
独学でも孤独を感じにくくなるので、本当におすすめのツールです。
② 比べる相手は「昨日の自分」
他人の成績や進捗と比べると、焦ってしまうこともあります。
だから私は、Studyplusの記録を見返して過去の自分との比較を意識していました。その時気を付けるべきことは単なる勉強時間だけではなく勉強時間配分や進捗状況をしっかり把握することです。あくまで自分が合格点をとることさえできればよいので過度に他人のことを気にしすぎるのはよくないでしょう。
③ 合格後の「理想の姿」を日常的に想像する
慶應のキャンパスで授業を受けている自分や入学後に自分の好きなことに没頭している自分といったリアルな合格後のビジョンをよく想像していました。
このビジョンがあると、つらい時期も「ここを乗り越えれば…!」と前向きになれます。
④ 細かくスケジュールを立てる
英文法1時間、英単語1時間、英語長文
スタディプラスに予定をメモして「その通りに実行できたか」をチェックするのもモチベ維持につながります。
まとめ:自分に合った教材 × 時期別の戦略が合格への鍵!
参考書だけで慶應に合格するのはなかなか難しいですが
「正しい参考書選び」と「時期に応じた使い方」をしっかり意識すれば、慶應レベルの合格も十分に可能です。大事なの少しでも早く過去問演習に移行できる語彙力や文法力、読解力を身に着け、過去問演習に取り組むことです。
今回紹介した参考書や勉強法が、これから受験を迎える皆さんの参考になれば嬉しいです!
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